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近年ブームになっている注文住宅のカタチ。それが、
平屋です。
YouTubeでもInstagramでもXでも、ここ数年でホントに平屋にお住まいのお施主さんのアカウントが増えています。実は我が家も家づくりを始める前は、
平屋っていいよなぁ・・・
と私も妻のすし子さんも、漠然と思っていました。
ですが結果的に我が家は総二階。
せやまさんも推奨されている1階完結型の間取り。もう最近では工務店さんやハウスメーカーでも当たり前に提案・推奨されている1階完結型の間取り。平屋ってそれの究極型ですよね。
そんな中我が家が選択したのは総二階・・・。
平屋に一種の憧れをもっていた我が家がなぜ、総二階の間取りを選択したのか、総二階の間取りにする場合に注意すべき点は何なのか、そして実際に住んでみてどう感じているのか、ご紹介していきたいと思います。
現在間取り検討中のあなた!狭小の土地しかなくて総二階にせざるをえない!というあなた!ぜひ参考にしていただけるとうれしいです。
ほいじゃあ、行ってみましょう!
もくじ
総二階のデメリットとメリット
総二階とは?
そもそも総二階というのは、2階建て住宅の1階部分と2階部分の面積がほぼ同じ大きさになっている間取り、おうちのことです。
※イメージ
デメリットその1
2階が大きくなって余りがち
まずはデメリットから。なんといっても総二階の間取りだと、2階のスペースが余りがちになります。
2階のスペースって、基本的には居室か寝室とするおうちが多いと思いますが、4人家族で住むことを想定すると、主寝室と子ども部屋が2部屋の3部屋分のスペースは確保したいところです。
特に最近は住宅の大きさが小さくなっている関係で、居室の大きさは小さくなっている傾向にあります。例えば主寝室が6畳、子ども部屋が2部屋でそれぞれ4.5畳なんてのは、よく見かける部屋の大きさです。
1坪というのは約2畳分のスペースになりますから、先ほどの3部屋のスペースを足すと約7.5畳。各部屋に1畳分の収納があり、トイレが約1畳、ホール部分が約2畳として、それらを足すと19畳分。坪数になおして約10坪ほどになりますね。
てことは、延床面積30坪の大きさの家を作ろうと思うと、単純計算ですが2階スペースは10坪あれば、最低限まかなえることになります。となると1階のスペースは20坪・約40畳分となりますから、間取りの選択肢がものすごく増えることでしょう。
これが総二階になると、1階・2階とも15坪・約30畳分となるので、2階部分に5坪・10畳分のスペースが生まれる反面、1階の広さは同じだけ減ってしまいます。
10畳ってけっこうな広さですよね!
これだけの広さがあったら、ウォークインクローゼットを3畳程度取って、リビングを3畳広くしても、まだ4畳もスペースが余ります。
4畳もあれば1階に書斎だって作れちゃいますよね。でも、総二階だとそうはいかなくなってしまうんですよ・・・。
デメリットその2
歳をとっても2階に上がらないといけない
2階にスペースが広く取れて、収納を2階に充実させたところで、絶対に階段の登り降りをしないといけません。
年齢を重ねて足腰が弱ったら、できるなら階段を使うことなく生活できればラクですよね。でも総二階の我が家の場合、2階に収納スペースが多く取られてます。
1階にも収納はなるべく多く確保したつもりですけど、スペースの都合でどうしても限界があります。なので、1階では納まりきらなかったモノについては、2階に収納しないといけません。だから歳を重ねて足腰が弱ろうとも、2階には上がらざるをえないかと思いますね。
メリット
建築費を安く抑えられる
デメリットばっかりでも悲しくなってきますので、一応メリットも。
まずはなんといっても建築費が安くなることでしょうね。
平屋と総二階で同じ坪数、例えば延床面積30坪としましょう。まずは基礎の広さ。平屋であれば延床面積と同じ30坪分の広さの基礎が必要ですが、総二階であれば半分の15坪分。
単純計算で2倍のコンクリートが必要となります。
あとは屋根をかける部分の面積も、平屋は総二階の2倍の面積となりますから、屋根の部材もそれだけ多く必要になる。
なので平屋は建築面積が高くなるんですよね・・・。
一方で、外壁の面積は総二階の方が平屋よりも若干広くなります。だいたい25%くらい多いイメージですね。でも外壁より屋根や基礎の材料の方が一般的には高額になります。
せやま印工務店では基準価格が設定されていて、その金額以下でせやま基準の★★★(必須項目)となっている設備や仕様を満たすことが条件となっています。
この基準価格は、1階部分が家の面積の56%になっているおうちでの設定価格で、税抜2,250万円となっています。延床面積30坪の場合は1階が約17坪、2階が約13坪というパターンです。
平屋の場合は、基準価格に1坪あたり9万円のプラスになりますから、延床面積30坪だと270万円の増額で税抜2,520万円となります。
で、総二階の場合は1階部分がおうちの面積の50%となっています。必要な部材は基準となっている1階部分56%のおうちよりも少なくすむため、設定されている基準価格よりも数十万円ほど安く設定されているんです。
※上記のせやま基準価格は2025年5月現在で、太陽光システムを採用しない場合の価格です。また、地域によってエリア調整費・寒冷地調整費・遠方調整費が加算される場合があります。詳しくはこちらから。
我が家の場合、契約したのが2022年9月だったんですが、その時の基準価格は2,100万円+エリア調整費の50万円で、税抜で計2,150万円でした。
ですが、実際に私が提示を受けた価格は、税抜2,054万円。
基準価格よりも約100万円弱安くなっていました。これは間取りや家の形、さらには工務店さんの標準仕様も影響しているかと思いますが、総二階にすることで安くなった、ということはいえるかと思います。
これだけ建築費も土地の値段も上がってきていますから、少しでも建物のコストを抑えるために総二階にする、という選択肢はあってもいいのではないでしょうかね。
総二階の間取りを選んだ理由
では本題。なぜ我が家は総二階の間取りにしたのか。理由は2つ。
- 希望エリアかつ予算内の土地が小さかった
- 駐車スペースを2台分確保したかった
この2つの理由から、我が家は総二階にせざるをえなかった、というワケなんです。
我が家の土地は測量すると約32坪。ただ、境界ブロックの中心が境界線になっていますから、実際はもうちょっと小さいです。
32坪の土地で建ぺい率は60%。つまり19坪までは1階部分の面積にできるので、土地の建築条件だけを考えた場合は、総二階でなくても建てられるんです。
ですが、大きく影響したのは駐車スペースです。
車1台分のスペースとしては、幅2.8m×長さ5mはとりたいところ。面積にして14㎡。坪数に直すと約4坪分といったところでしょうか。
なので駐車スペースを1台分だけにすれば、1階完結型の2階建ても余裕だったかもしれません。
でも我が家は滋賀県にあります。滋賀県はほんまに車がないと生活するのがかなり困難です。なんなら一家に2台なんてもはや当たり前。
近所に駐車場を借りることもできるんですけど、月5,000円は最低でもかかってしまいます。
もったいない!
だから、軽自動車でも最悪いいので、ファミリーカーと合わせて2台停められるスペースをどうしても確保したかったんです。そうなると約8坪、28㎡ほどの土地を駐車場に割くことになりました。
そして、民法では隣地からの距離が最低でも50cmないといけない、という規定がありますし、建物の大きさを30坪くらいにすることは決めていたので、そのあたりを考えると、総二階の間取りしか入らなかったんですよね・・・。
ただ、この間取り実例があったからこそ、総二階でも大丈夫!という気持ちになれたと思います。
(出典:YouTube「家づくり せやま大学」)
こちらの間取りでは1階にウォークインクローゼットはありません。でも収納スペースはある程度確保できているし、2階にフリーのスペースをつくることもできる。
そして土地が狭くても4LDKが建てられると分かったのは、ホントに勇気をもらいましたし助けてもらいました。
先人の知恵とせやまさんの間取りは、生かさない手はないですね。
実際に総二階に住んでみて感じること
じゃあ実際に住んでみて使い勝手悪くないの?階段の登り降りしんどくないの?という疑問をお持ちの方はいらっしゃると思います。
もちろん階段がない方がラクですし、何かあったときに階段の昇り降りをしないといけないことは、面倒なこともあります。
でも、案外1階で完結できることは多いですよ。
ただそのためには、間取りや設備を十分検討することが大事になります。
1階に収納スペースをしっかり確保する
総二階でも1階完結型の家を目指すために必要なこと。それは、
1階に収納スペースをできるだけ多く確保する
ことは住んでみてホントに大事だと感じます。
特に普段使いの服を収納できるスペースは、なんとか少しでも広く確保したいところですね。
ちなみに我が家はウォークインクローゼットが1階にありません。もちろん、ファミリークローゼットなるものもありません。
ですが会社に来ていくワイシャツやズボン、普段着のTシャツやパーカー、カーディガンやジャケットなど、使用頻度が高い服だけでも1階に収納ができるようにしておくことは、間取り検討の時に必ず考えておきたいポイントです。
特に洗面所・脱衣所の近くに服をかけられるスペースを設けておくことで、洗濯から乾燥、収納までが短い導線で可能になりましたから、これはしっかり考えておいてよかったと思います。
階段の上り下りの頻度はそこまで多くない
これは日中私が会社に働きに出ているからかもしれませんが、階段を上り下りすることって、平日なら基本1日に1往復。寝室から朝1階に降りる時と、夜2階の寝室に上がる時です。
休日でも・・・どうでしょう?2階に子どもたちが遊びに上がっている時には上がることはありますが、たいていは2往復くらいではないでしょうかね?
なので、ご夫婦が共働きで、日中おうちにいらっしゃらないというご家庭であれば、1日に階段を上り下りするのはだいたい1〜2回になることが多いかと思います。
2階建てだと階段の上り下りがしんどい・・・というのは間違ってはいないですけど、そこまで頻度が多いものでもないんじゃないでしょうか・・・?
総二階にするなら採用したい仕様
棚の仕様は絶対に可動棚が使いやすい!
で、先ほど収納スペースはできるだけ多く取りたい、ということを言いましたが、基本的には可動棚にすることをおススメします。今はもう当たり前になっているような気もしますが。
その可動棚っていろんな種類があります。我が家でも2種類の可動棚があって、一つは4点支持のタイプ。
で、もう一つがアームハング式のタイプ。
4点支持タイプはスッキリして見えますし、棚の奥部分まで有効に使えるので、我が家も基本的にはこのタイプにしています。
でも、アームハング式だと、こんなパーツを使えばハンガーパイプを設けることができるようになります。
この写真の銀色のパーツ。穴にパイプや木の棒を通せば、服をかけることができます。なのでアームハング式の可動棚にしておくことで、将来的にクローゼットとして使用することもできるかも。
おススメのシステム収納!
我が家がお世話になったせやま印工務店さんは、棚の標準仕様がすべて稼働棚で、2連のハンガーパイプなんかも標準仕様で選べたのでありがたかったですが、そんな中あえて追加費用を払って変更したシステム収納があります。それが、
ウッドワンさんのe•ra•bo(エラボ)
です。
こちらのシステム収納、ただの可動棚じゃあないんです。
基本仕様としては4つのダボで棚板を支える4点支持式の収納棚ではあるんですが、オプションパーツを使うことで、いろいろな収納ができるようになるんです。
レールを取り付けて引き出しにしたり、手前にスライドしてスラックスやネクタイが収納できるハンガーを後付けしたり。
(出典:ウッドワン )
そして、パイプハンガーを穴に差し込んで取り付ければ、簡易的なクローゼットとして使用することができるんです。
(出典:ウッドワン )
我が家では洗面脱衣所にこのe•ra•boを設置して、3段の引き出しとパイプハンガーを引渡し後に設置しました。
始めは無印良品の収納ケースを置いて、下着やパジャマの収納にしたいと考えていましたが、サイズがピッタリ合わずにデッドスペースができてしまいました。
もちろん、事前に測っておけばいいんですけど、結果的には純正品の引き出しパーツを買って正解。全く無駄なスペースがありません。
そしてパイプハンガー。普段使いの服や仕事着の収納スペースを洗面脱衣所に設けておけば、2階に上がることなく仕事着に着替えられますし、洗濯・乾燥した後にもしまいやすくなりますので、間取り検討の参考になればと思います。
2階スペースの使い方は?
2階は主寝室と子ども部屋、トイレがあれば基本的には十分。ですが我が家は総二階なので、あともう1部屋分のスペースがあります。
ではそれを何に使っているのか・・・?それは、
仕事スペース
です。
この写真はまだパソコンを置く前、引渡し直後のものですが、今は妻のすし子さんがデザインの仕事をするスペースとなっています。
スペースとしてはだいたい3.3畳分。ですが仕事スペースとしては広すぎるので、こんな感じで使っています。
白井産業というメーカーの、タナリオという商品。こちらの本棚をドンと後付けして、主に妻・すし子さんのマンガと小説が収納しています。
造作で本棚を作ればピッタリのサイズでカッコいいんですけど、このスペースって後々広く使いたくなるかもしれないと思ったんです。
間取りの詳細を決めていく序盤では、壁をつくることも検討していた部分だったんですが、結局スペースは広く取った上で本棚で間仕切りすることにしました。
そして残ったスペースはというと、DIYで納戸を作ったんです。
平安伸銅工業さんのラブリコ。DIY付きの方ならお馴染みかもしれません。これを使って柱を立て、4段ほどの棚を作っています。そして、とにかくいろいろブチ込んでいます。
なんせモノがあふれかえっている我が家。この納戸がないと収まりきれませんし整頓もできていません。ですから今はまだ、とうていお見せできる状態ではございません・・・。苦笑
いつかお見せできるように片付けしたいと思います。
あとがき
総二階の家っていうのは、建築コストは落とすことができたとしても、これだけ平屋がブームになっている今だと、やっぱり敬遠されがちなんかなぁ、と正直思います。
でも、都市部であったり土地が狭いところでは、どうしても総二階にせざるをえない状況だってあるかと思います。
坪数だって30坪くらいにしたいけど、総二階だったらリビングも狭い・・・広くしようと思ったら坪数が上がる・・・というお悩みだってあるんじゃないでしょうか。
でも、実際に住んでみて思うことは、
間取り次第で快適に暮らせる!
ということです。
デメリットはもちろんありますし、リビングだってむちゃくちゃ広い訳でもない。だとしても収納はしっかりありますし、簡易的なクローゼットだってできます。
間取りの工夫次第で、充実したおうちにすることはできますよ!
どうしても間取り検討が難しい・・・という方は、私もそうでしたが、せやまさんの間取りを参考にしてみてはどうでしょうか。
狭い土地でも収納がたっぷりでリビングも開放的な30坪前後のおうちがいっぱい紹介されていますから、こちらもぜひ見ていただくとよいかと思いますよ。
(出典:YouTube「家づくり せやま大学」)
皆さんのおうちづくりに、少しでもお役立ていただければうれしいです!
素敵な間取りづくり、応援しています!

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