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性能・仕様がさらに充実!新・せやま基準の改訂内容(性能編)【#64】

2024年8月18日

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こんにちは!ラジ夫です。

先日、こちらの動画が公開されました。

(出典:YouTube 「家づくり せやま大学」)

せやま印工務店の価格が値上がり・・・

これから家づくりをされる方には、値上がりは確かにキツい。ただ一方でちょうどいい塩梅の家づくりができるように、せやまさんが作られたせやま基準一部改定となりました。

2024年8月1日からクルー登録された方は、新・せやま基準が適用となるのですが、必須項目が従来の77から87へアップしました!

これによって、今までは標準仕様ではなかった設備や仕様が標準仕様となったので、一部バージョンアップになっているものもあるんです!

では「旧」せやま基準で家づくりをした我が家の仕様と比較しつつ、私・ラジ夫の所感も交えながらご紹介していきます。

これから家づくりをされるあなたに、少しでも参考にしていただけるとうれしいです。

あ、今回の記事はかなり長編になるので、お急ぎでしたら下のもくじから気になるところだけ読んでいってくださいね。

ほいじゃあ、いってみましょう!

「せやま基準」とは?

ご存知ない方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんので、念のためご紹介を。

せやまさんが提唱する、
ちょうどいい塩梅の家

100点満点を求めすぎると、いくらお金があっても足りなくなってしまう。

かといって必要な設備をケチってしまうと、住んでからのメンテナンス費用が上がったり、健康を害してしまうなど、大変なことになりかねない。

だから、80点くらいの家を目指して家づくりをしよう!そのためにはこの設備や仕様が必要!というのを具体的に示してくれる基準、それが

せやま基準

というワケです。

我が家はせやま印工務店にお世話になって家づくりをしましたが、この基準があったおかげで、ほとんど迷いなく家づくりができたと思います。

家づくりで難しいのは何を採用するかよりも、

何を採用しないか

を判断することだと思います。

家づくり中はどうしても、お金の感覚がマヒします。私だってそうでした。

アレもコレも!となるといくらお金があっても足りません。

そして快適で便利な仕様や設備を知ってしまうと、採用しないものを決めるというのは、なかなかに難しいものです。

そんな時、このせやま基準を確認すれば、コレは本当に必要なのか?と立ち止まることができるので、そんな時にも使っていただきたいツールです。

こちらにせやま基準一覧表がダウンロードできるページをリンクしておきます。ぜひあなたも活用してみてください。

せやま基準一覧表 ダウンロードページ

(出典:ビーイナフ株式会社)

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標準価格の変更点

せやま印工務店に登録されるには、家の性能や標準仕様を充実させることとともに、建物価格の上限が決まっています。

せやま印工務店プロジェクトが始まった当初、延べ床面積30坪の建物価格は、

基本価格:2,000万円(税抜)

からスタートしました。

そこから現在まで、ウッドショック等調整費の名目で4回の価格改定が行われています。

・2021年6月〜:+100万円(税抜)
・2022年9月〜:+150万円(税抜)
・2022年12月〜:+180万円(税抜)
・2024年8月〜:+200万円(税抜)

いずれも先ほどの基本価格2,000万円(税抜)からのアップ価格です。これはどの施主さんにも適用されるので、2024年8月の今は最低価格として

2,200万円(税抜)、税込2,420万円

からスタートします。そして、ここに

・エリア調整費用
・寒冷地調整費用

というものが加わります。

エリア調整費用というのは、カンタンに言うと人件費。都心部の人件費は高く、そうでないところは低くなっています。この費用は各地域の最低賃金の時給を元に設定されています。

ちなみに滋賀県の場合、この費用が+70万円(税抜)になっています。私が契約した2022年9月当時は+50万円(税抜)だったので、こちらも少しアップしていますね。

今度また最低賃金が上がりますね。滋賀でも広島でも時給1,000円超えるって・・・。

なのでまたしばらくすると、ここも改定があるかもしれません。

また、寒冷地調整費用というのは、断熱性能を高くする必要があるかどうか。どうしても寒冷地の場合は断熱材を厚くする必要があるので、その分の費用が追加されます。

分け方としては省エネ区分と呼ばれる地域区分。日本の多くを占める5〜8地域は寒冷地調整費用はなし。東北や長野、新潟などの4地域は+50万円(税抜)

青森や岩手、秋田などの3地域は+80万円(税抜)1〜2地域の北海道は、+150万円(税抜)となっています。

では、私が契約した時と今契約した場合の差額はこちら。

<2022年9月当時>
・基本価格2,000万円
・エリア調整費+50万円
・ウッドショック等調整費+100万円
合計:2,150万円(税抜)、税込2,365万円

<現在>
・基本価格2,000万円
・エリア調整費+70万円
・ウッドショック等調整費+200万円
合計:2,270万円(税抜)、税込2,497万円

・・・税抜で120万円、税込では132万円もアップしてるんですね。汗

私は2回目の改定前の8月に設計契約を結んでいたので、2022年9月に改定される前の価格が適用されたんですが、今建てたら120万円(税抜)のアップというのはなかなかなインパクトでした。

ただそれだけ当時とモノの値段は変わっていますので、致し方ない部分もありますね・・・ほんと、家を建てると決めておられるなら、

早めに決断されることを、
強くおススメします

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せやま性能基準の変更点

次にせやま性能基準の変更点をご紹介します。

  • UA値の詳細明示
  • 床下の断熱仕様
  • 太陽光システムの採用基準
  • パワーコンディショナーの基準
  • コンクリート強度基準 ※新設
  • 耐震等級/構造計算方法
  • 基礎保護材 ※標準仕様の項目から移設

では一つずつみていきましょう。

UA値の詳細明示

UA値の基準については、従来から変わっていません。

  • 5〜8地域:0.6以下
  • 3〜4地域:0.5以下
  • 1〜2地域:0.4以下

1〜4地域は防湿層の確保が必要なことも変更ありません。従来は、「HEAT20 G1レベルを目指す事」という記載がありましたが、ここがより具体的になったのが、新基準です。変更後は、

  • 5〜8地域:0.6以下必須、0.5前後を目指す
  • 3〜4地域:0.5以下必須、0.4前後を目指す
  • 1〜2地域:0.4以下必須、0.3前後を目指す

となっており、より分かりやすくなりました。ちなみに、今まで目指すべきとなっていたHEAT20 G1の基準数値は、

  • 6〜8地域:0.56以下
  • 5地域:0.48以下
  • 4地域:0.46以下
  • 3地域:0.38以下
  • 1〜2地域:0.34以下

で、HEAT20 G2の基準数値がこちら。

  • 6〜8地域:0.46以下
  • 4〜5地域:0.34以下
  • 1〜3地域:0.28以下

つまり、HEAT20のG1レベルは必達G2レベル、もしくは断熱等級6程度を目標にしよう!ということかな、と私なりに解釈しました。

目指す断熱性は1段階上がったような気がします。

断熱の鬼といわれる松尾設計室の松尾先生も「G2レベルは必達で断熱等級6.5くらいが理想」とおっしゃっていますから、そのあたりも加味されているのかもしれませんね。あくまで私見ですが。

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床下の断熱仕様

従来は、基礎断熱(内断熱)がちょうどいい塩梅とされていましたが、そこに気密処理ありの床断熱が追加されました。

床断熱だと、せやまさんが推奨している換気システムの澄家が導入できません。

だからせやまさんとしては、床下の断熱は基礎内断熱がよいと思っておられるでしょうが、工務店さんの中には床断熱を採用されている会社も多いです。

(出典:YouTube 「カツマでオーダーCH」)

私がよく見ているこちらのチャンネル。社長さんもスタッフの方もおもしろくて、ついつい見てしまうんですよね。特に先ほどのエアコンの動画には本当に助けてもらいました。

この場をお借りして感謝申し上げます!本当に助かりました!

で、この社長さんが床断熱を採用している理由はこちらの動画でお話しされています。

(出典:YouTube 「カツマでオーダーCH」)

会社さんの考え方によっては床断熱がいい!ということもありますから、気密性さえ担保されているなら床断熱でもOK!

・・・という理由からだと私は思っていますが、せやま基準も改訂されています。

太陽光システムの採用基準

こちらはパネルの基準がグレードアップしています。従来は、高温高湿試験2,000時間以上のパネルであれば提案OKとされていましたが、ここが大きく変わりました。

  • 高温高湿試験3,000時間以上の「P型」パネル
  • 「N型」パネル

がちょうどいい塩梅、そしてせやま印工務店で提案可能なパネルと改定されています。

N型パネルはP型パネルよりも劣化が少なく発電効率が良くなっています。これからのパネルはN型が主力になるとも言われていますね。

ですが・・・保証期間や性能のことを考えると、せやまさん推奨のマキシオンを採用するのが、やっぱりええかと思いますよ。

他メーカーのパネルよりも確かに高いと思います。ですが、2坪程度家を小さくすればマキシオンでも5.0kWhくらいのパネルが載せられる計算になります。

太陽光パネルは電気代を減らしてくれるありがたいツールですが、それなりにコストもかかります。

なので絶対必要!ということは一概に言えませんが、今家を建てられるのであれば、採用するのがよいかと。

そしてマキシオンなら長い目で見ても、投資した分の恩恵が受けられるかと個人的には思います。

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パワーコンディショナーの基準

太陽光パネルで発電した直流の電力を、家庭でも使えるように交流の電力に変換してくれるパワーコンディショナー。略してパワコン。

こちらも記述が分かりやすくなりました。

・従来:ストリング個数=MPPT個数
新基準:マルチMPPT

内容としてはおおむね変わりありませんので、パワコンを選ぶ時や見積もりを確認するときは、その機種がマルチMPPTに対応しているかどうかをしっかり確認してください。

これ、工務店の担当者さんも知らないことが多いですから、ぜひ気をつけて見ておいてくださいね。

コンクリート強度基準 ※新設

こちらは新たにせやま基準に加わった内容になります。★★(推奨項目)となるので、せやま印工務店でも必須というものではないんですが、こういうところも気をつけて見てね!というものだと思います。

内容は、

設計基準強度:21N/㎟、呼び強度:社内基準あり

というものになります。この「呼び強度」というのはコンクリートの設計基準強度に対して、温度の補正を加えて発注される数値のことを指し、圧縮強度のことを示します。

現場に対してどの程度の強度を設計した生コンクリートを搬入してくるのかどうかを、具体的に表した数値となります。

また、季節ごとに目安の数値があり、

  • 冬(0〜8℃):設計基準強度+6
  • 春•秋(8〜25℃):設計基準強度+3
  • 夏(25℃以上):暑中コンクリートで+6

となっています。コンクリートは家の土台となる基礎をつくる大切な材料です。でもその取り扱いはかなりデリケート。温度や天候、時間によって固まるスピードも強度も変わってしまいます。

ここまで基準に加えるというのは・・・ホント素人ではなかなかチェックできない部分ですから、こうやって事前に知ることができるというのはありがたいですね。

耐震等級/構造計算方法

この項目、従来よりもグレードが上がっているポイントです。従来は、耐震等級2(簡易計算、性能表示制度による認定取得)がちょうどいい塩梅とされていました。

A3用紙1枚くらいの書類で済んでしまう壁量計算によるものではなくて、家を建てるならきちんと構造計算することが必須だよね、というものではあったんですが、これがけっこうせやま印工務店アンチの方にはターゲットになっていた印象です。汗

せやまさんは、せやま基準は家を建てる時の最低基準とおっしゃっていますから、もちろんそれ以上がいいに越したことはないワケです。

でも、耐震等級2でいいなんてありえない!みたいな意見を目にすると、ああ・・・せやまさんの言ってることをちゃんと理解してないんだな・・・と思っていました。

私はせやまさんを信頼していますが、信用はしすぎないようにしているつもりです。最終的には自分の判断になりますからね。

でも、家づくりをすると95%くらいはせやまさんの意見に賛同できることがあったので、あながち乗っかっちゃってもよいのかなぁとは思いますよ。

ただ今回、その構造計算の中でもより複雑な許容応力度計算による耐震等級2、もしくは性能表示計算による耐震等級3★★★(必須項目)となりました。

時代の変化とともにせやま基準も変わっていくということです。ちなみに私がお世話になったせやま印工務店@滋賀では、許容応力度計算での耐震等級3が標準仕様でした。

なのであまり考えずともここを大きくクリアしてくれていたのですが、あなたが検討している住宅会社さんが、せやま基準の耐震等級ををクリアしているかどうか。できれば許容応力度計算をしていることがわかる会社さんに頼む、というのがベターだと個人的には思います。

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基礎保護剤 ※新設

従来は「せやま標準仕様」の項目としてあったのですが、新基準では性能基準の方に移設され、優先度も★★(推奨項目)から★★★(必須項目)にグレードアップされました。

弾性タイプの基礎保護剤を外周部に施工すること

これがちょうどいい塩梅であり、せやま印工務店の登録必須項目となったんです。

私もこれについては契約前の予算取りで工務店さんに見積もりをお願いしていて、概算価格で15万円くらい必要ということだったんです。ただ、いろいろ別のことを優先することにしたので、こちらは結局採用しなかったんですよ・・・。

で、我が家の場合はモルタル刷毛引きという左官工事がされました。

コンクリートの上からモルタルを塗って、ハケで模様をつける施工です。これによって打ちっぱなしの状態よりも美観がよくなりますね。

ですが、モルタルもコンクリートの一種。コンクリートって温度や湿度によって微妙に動くことがあります。なのでモルタル刷毛引きをしたとしても、ヒビ割れてしまうことがあるんですよ。

また、水を吸ってしまうことが避けられないので、基礎コンクリートの中の鉄筋が水によってサビる可能性も否定できません。

ですから、水に強くてコンクリートが動いてもヒビ割れしにくい弾性タイプの基礎保護剤というのが、家にとって最適かつ必須ということになったんでしょうね。

基準価格が上がりましたけど、この項目が必須になったことは、15万円〜20万円くらいの価値になるかと私は思います。

モルタル刷毛引きの我が家は、今後DIYができるかどうか検討してみたいと思います。苦笑

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あとがき

今回は、新・せやま基準の性能基準の変更点、それから標準価格の変更点についてご紹介しました。

これだけでもずいぶんと変更があったり、グレードアップされているのが分かりますが、家の中の設備や仕様についても、さらに変更・グレードアップしている部分があるんです。

それをご紹介するにはボリュームがとんでもないことになってしまいますので、すみませんが次回に延期させていただきます。

ということで次回は、新・せやま基準の標準仕様についてご紹介しますので、楽しみにお待ちいただけるとうれしいです。

 

ほいじゃあ、また!今日もありがとうございました!

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ラジ夫

広島、カープ、そしてラジオを愛する元広島市民。 RCCラジオを愛聴。 熱しやすく冷めやすい性格。 ただ好きなことにはとことんこだわるタイプ。 すし子さんのお仕事を、デザイン筆文字とおうちづくりのブログでお手伝い。

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