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前回の記事では、我が家が太陽光パネルを採用した理由と、選んだ屋根の形についてご紹介しました。
で、今回は太陽光発電システムには欠かせない設備、
パワーコンディショナ
略してパワコンについて、ご紹介をしていきたいと思います。
なんでわざわざパワコンだけの紹介なの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言いますと、おうちづくりの打ち合わせの中で、
私がかなり苦労したポイントだったんですよ。
実は、パワコンの件はいろいろとありまして。
だからこそ、今まさに家づくりをされているあなたや、これから家づくりを検討しているあなたに知っておいてほしい!と思い、どうしても記事にしたかったことの一つなんです。
ですのでぜひ!参考にしていただけるとうれしいです。
ほいじゃあ、いってみましょう!
そもそもパワコンとは?
けっこう知っている方も多いかと思いますが、一応あらためて。
太陽光パネルで発電する電気というのは、直流の電気になっています。
イメージとしては小学校の理科の時間で、豆電球を電池につなげて光らせる実験を思い浮かべてください。
電池と豆電球をつなぐ電線、コードの中に流れる電気は一方通行。電気が流れる向きや電流、電圧が変化しません。これが直流の電気です。
一方、私たちが家庭で使う電気。これは交流の電気です。
先ほどの直流とは反対で、電気の流れる向きや電流・電圧も変化します。
家電を使う時には、コンセントにプラグを差し込みますよね。でも差し込むプラグの向きって、気にしたことあります?
私も調べてみてはじめて知ったんですが、交流用の電化製品というのは、プラグの向きが決まってないんです。
一方、直流用の電気製品も、世の中にはあります。代表例が懐中電灯。
あれって、電池の向きを間違えたら電気はつきませんよね。直流は電気の向きが変えられませんから、こういうことが起こります。
パワコンは、太陽光パネルで発電した直流の電気を、家庭で使えるように交流の電気に変換してくれる、大事な役割を持ってるんですね。
ちょうどいいパワコンの選び方
基本的には私・ラジ夫、せやまさんがおっしゃることに乗っかって家づくりをしておりますので、パワコン選びについてもせやまさんが推奨されている選び方をしました。それは、
ストリングスの数=MPPTの数
となっているパワコンを選ぶ、ということです。こちらの動画でも詳しく解説されていますので、ぜひご覧ください。
(出典:YouTube「家づくり せやま大学」)
ちなみにMPPTって何?と思ったので調べてみました。日本電機工業会さんのホームページを見ると、MPPTというのは、
Maximum Power Point Tracking、日本語に訳すと最大電力点追従制御というらしいです。
つまるところ、太陽光パネルで発電した電力を、最大の値で出力できるようにするために、最適な電流×電圧の値を自動で求めることのできる制御、だということです。
・・・うーん、分かったような分からんような・・・。まあ、たちまち次いきますね。
で、先ほどの動画でせやまさんもおっしゃってたんですが、太陽光パネルは回路(ストリング)がいくつかのチームに分かれているんですよね。
仮に回路が2つのチーム、AチームとBチームに分かれている、そして太陽光パネルの積載量が4.8kWとして、AチームとBチームのそれぞれ2.4kWの発電量になるとしましょう。
で、Aチームの発電量が2.0kW、Bチームの発電量が1.5kWだと仮定します。合計で3.5kWの発電量ですね。
MPPTがシングル、つまり1回路分のみのパワコンだと、低い発電量のBチームの発電量が最大と認識してしまうので、2.0kW発電しているAチームの発電量も、1.5kWとなってしまう。
つまり、0.5kW分損してしまうワケです。
逆にMPPTがマルチ、つまり2回路以上に対応しているパワコンであれば、Aチームは2.0kW分の発電量を、Bチームは1.5kW分の発電量を確保することができる。
なので、せっかく発電した電気を無駄なく変換できる、MTTPがマルチのパワコンを選ぶことが重要なんですよね。
設置は・・・屋内なの!?
パワコンって、外につけるモノだと思っていたんですが、屋内用もあることを見積書で知りました。見積書に書いてあった機種は、
パナソニックのVBPC240NC2(今は廃番)というものでした。
設置場所はできれば屋外がいいなーとは思っていましたが、屋内であってもまあいいか、という感じではあったんです。でも一応気になって商品を調べてみたんですよ。特にMPPTの数を。そしたら・・・
入力回路数:1回路/1MPPT となっていました。
・・・え?MPPTシングルじゃ、コレ!
工務店さんも案外ご存知ない!太陽光のこと
見積書に書いてあったパワコンのMPPTがシングルだと分かったので、MPPTがマルチのものが良いです・・・と工務店さんに相談してみました。そしたら、
・集中型は1回路に対して1MPPT
・マルチストリングは4回路に対して4MPPT
・我が家の場合はマルチにする必要がない
という回答があったんですよね。で、屋内型だと容量が4.0kWで集中型。屋外型だと4.4kWでMPPTがマルチになるんですが、価格は屋内型よりも高くなる、とも。
普段はもちろん信頼している設計士さんだったんですけど・・・こればっかりはちょっと正直、自分の中でどうも納得がいかなかったんです。
だから、ここからもう夜な夜な必死でいろいろ調べました。
太陽光パネルのそもそもの仕組みであったり、モジュールとは何か、アレイとは、ストリングスとは、みたいな用語などをイチから勉強しました。
さらに、屋内型のパワコンと屋外型のパワコンの取扱説明書や施工説明書、標準仕様書がネットに転がってたので、それも印刷してかたっぱしから確認しました。すると・・・
見積書に書かれていた屋内型のパワコンを接続するためには、接続箱という装置が必要になることが分かったんです。
この接続箱というのは、パネルで発生した電気をいったんまとめて、パワコンに送るための装置になります。
(出典:パナソニック)
一方屋外型のパワコン。事前に対象になる機種を工務店さんに確認していたんですが、それは接続箱一体型のパワコンだったので、パワコン本体だけで問題なく接続できるという機種でした。
あらためて見積書を確認すると、
この接続箱の費用が入ってない!
それを設計士さんにお伝えして確認してもらったところ、
屋内型パワコン+接続箱の費用と、マルチ対応の屋外型パワコン単体の費用がほぼ一緒、ということが分かったんです。
なので、なんとかギリギリのところで、我が家はマルチ対応の屋外型パワコンを設置することができました。
ほいでですね、太陽光発電システムの契約については工務店さんとするのではなくて、工務店さんが提携している業者さんとすることになっていました。
その業者さんと契約書を交わす打ち合わせの時に・・・
と質問したところ、間髪入れずに
「そうですね!マルチがええと思います!」
とおっしゃったので、思わず苦笑いしてしまいました。
当時は心の中でつぶやきましたが、どうしても吐き出したくて・・・すみません。苦笑
おうちとか設計のことは、工務店さんもプロですからおまかせする部分もありましたけど、太陽光発電システムのことって、意外とご存知ないことがあるんだと分かりました。
今はもうたぶん大丈夫かとは思いますけど、もし太陽光発電システムを採用することを検討しているのであれば、発電シミュレーションとか費用とあわせて、見積書に載っている機種をしっかり調べてみてください。
我が家のパワコンはコレ!
紆余曲折がありながら、我が家がお世話になっているパワコンは・・・
パナソニックのVBPC244GM2という機種です。
こちらは容量が4.4kW、屋内も屋外も設置ができる屋内屋外兼用の、マルチストリング型パワーコンディショナです。
4回路/4MPPTに対応しているので、我が家の載せたマキシオン4.8kWではばっちり対応できるということでした。
せやまさんは、メーカーはどこでも大丈夫というご意見だったんですが、お世話になった業者さんによると、
パナソニックは耐久性が高くて壊れにくい
という見解をお持ちで、基本的にメーカーの指定がなければパナソニックを選んでいる、ということでした。
しかも製品の保証が15年ということだったので、ある程度長期の保証もあって安心。
私個人的には、特にメーカーのこだわりはありませんでしたし、この業者さんの意見もあくまで個人的なものかもしれませんが、もしよければ参考になさってください。
あとがき
ちょっとね、今回は心がザラっとする場面もあったかと思います。すみません。ただどうしてもお伝えしたかったんです。
パワコンの種類やら太陽光について調べてたのって、打ち合わせがホントに最終段階になったころだったんで、もうほんま必死でしたよ。なんせ高い買い物ですから。
で、ちょっとまだ正直心配なこともありましてね。太陽光パネルの設置って足場が組んである時にするもんだと思っていたんですけど、我が家の場合は足場が取れてからの施工だったようなんです。
とは正直思いました。
ほいで、設置が完了したとは報告を受けたんですけど、写真をもらってないんですよ。
というのはいまだにこの目では確認できてないんですよね。まあ、ちゃんと発電してるし売電の金額も振り込まれてるので、たぶん大丈夫だとは思いますけど・・・。
太陽光発電システムについては、家の性能とか設備に比べてなかなか勉強することが難しい部分でもありましたし、工務店さんとか業者さんにおまかせになることがあるかもしれません。
でも、やっぱり自分である程度確認することは必要です。それを私も身を持って実感しました。
・設置費用は適切な金額か(施工を含めたkW単価の確認)
・パワコンはマルチストリングス型か
・注文通りのパネルが載っているか
このあたりはやっぱり確認しておくことをおススメしたいです。できることなら施工完了後の写真を送ってもらえるように相談してみてもよいかと。
我が家の太陽光パネルは、いつかドローンでも飛ばして写真撮ってみたいなと思います。・・・私は操縦できませんけどね。
おうちづくりって、仕様やデザイン、間取りのことで頭がいっぱいになるかとは思います。が、太陽光発電システムを採用されるのであれば、ぜひ後悔のない選択をしていただきたい!その時に今回ご紹介した内容が、あなたの参考になればうれしいです。
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